窓は意外と重要です。
今年は例年になく早い梅雨明けで、長い夏となりそうです。
ここ数日は雨も続いており、ムシムシする気候で夏バテ気味の方も多いのではないでしょうか?
原油価格、液化天然ガス価格の爆騰のおかげで電気料金も凄まじい値上げとなっております。エアコンのスイッチを極限まで我慢して、もう限界という段階でやっとつけるという方を先日TVの街頭インタビューでも見ました。
エアコンの効きを少しでも良くしようと、日中カーテンを閉めて生活する方も多いと思います。窓の外に簾やよしずを夏の間かけているお家も見かけますよね。
これは大正解なんです。夏の日差しは窓を通して室内に熱を大量に侵入させます。
なんと、7割以上の熱が窓を通して家の中を暑くしているのです。なので、その窓をカーテンや葦簀で塞いで過ごすことは大正解なんです。省エネに大貢献しているのです。
そのような工夫をして生活している方は大丈夫かも知れませんが、熱中症を発症して、救急搬送される方の4割は家の中で事故に遭われているという事実もあります。家の中がいかに暑いかということです。
一方、寒い冬はどうでしょう?
暖房で温めた室内の熱は窓を通して、半分以上が外に逃げて行ってしまいます。しかも結露でびっしりと窓についた水滴は非常に不快であると同時にカビが窓枠についたり、カーテンもカビで真っ黒にしてしまう、本当に厄介なものです。
いっそのこと、窓なんて無くしてしまえばよいのに!
しかし、窓にはもっと重要な役割があり、そのために存在しています。
まずは何より、明るい光を室内にもたらしてくれるおかげで、日中は電気を付けなくても過ごすことができます。(採光の役割)
そして、春先や秋には窓を開放すると、心地よい風を室内に運んでくれますし、汚れた室内の空気を新鮮な外気と入れ替えてくれたりします。(通風の役割)
また、窓からは素敵な景色やお庭の美しい緑を眺めたりすることができる要素も非常に大きいものがあります。(透視の役割)
また法規上、人が生活する空間には一定の光を取りこんだり、いざというときの避難経路として開口部(窓)を設けなくてはなりません。
なくてはならない存在なのです。
ここ数日は雨も続いており、ムシムシする気候で夏バテ気味の方も多いのではないでしょうか?
原油価格、液化天然ガス価格の爆騰のおかげで電気料金も凄まじい値上げとなっております。エアコンのスイッチを極限まで我慢して、もう限界という段階でやっとつけるという方を先日TVの街頭インタビューでも見ました。
エアコンの効きを少しでも良くしようと、日中カーテンを閉めて生活する方も多いと思います。窓の外に簾やよしずを夏の間かけているお家も見かけますよね。
これは大正解なんです。夏の日差しは窓を通して室内に熱を大量に侵入させます。

なんと、7割以上の熱が窓を通して家の中を暑くしているのです。なので、その窓をカーテンや葦簀で塞いで過ごすことは大正解なんです。省エネに大貢献しているのです。
そのような工夫をして生活している方は大丈夫かも知れませんが、熱中症を発症して、救急搬送される方の4割は家の中で事故に遭われているという事実もあります。家の中がいかに暑いかということです。

一方、寒い冬はどうでしょう?
暖房で温めた室内の熱は窓を通して、半分以上が外に逃げて行ってしまいます。しかも結露でびっしりと窓についた水滴は非常に不快であると同時にカビが窓枠についたり、カーテンもカビで真っ黒にしてしまう、本当に厄介なものです。
いっそのこと、窓なんて無くしてしまえばよいのに!
しかし、窓にはもっと重要な役割があり、そのために存在しています。
まずは何より、明るい光を室内にもたらしてくれるおかげで、日中は電気を付けなくても過ごすことができます。(採光の役割)
そして、春先や秋には窓を開放すると、心地よい風を室内に運んでくれますし、汚れた室内の空気を新鮮な外気と入れ替えてくれたりします。(通風の役割)
また、窓からは素敵な景色やお庭の美しい緑を眺めたりすることができる要素も非常に大きいものがあります。(透視の役割)
また法規上、人が生活する空間には一定の光を取りこんだり、いざというときの避難経路として開口部(窓)を設けなくてはなりません。
なくてはならない存在なのです。
そもそも窓?サッシ?とは
そもそも「窓」と呼んでみたり、「サッシ」と言ったりしますが、その違いとは何なのでしょうか。
スーモカウンターさんがわかりやすいイラストを掲載されていたのでお借りしました。
住宅の壁に窓を取り付けるための部材を「サッシ」といいます。枠とガラスをはめ込むフレームから構成されています。その「サッシ」部分とガラスを合わせて「窓」と呼ぶことが一般的な解釈になります。
ガラスとサッシ両面で性能に関わってはきますが今回は特に「サッシ」についてお話しをさせていただきます。
サッシはその作られている素材によって次のような種類があります。
①アルミサッシ:アルミ素材でできている
②アルミ樹脂複合サッシ:外側がアルミ、室内側が樹脂でできている
③樹脂サッシ:外側も室内側も樹脂でできている
④木製サッシ:木でできている
価格は①、②、③、④の順で高くなります。
それぞれのメリット、デメリットを次にお伝えしますね。
①アルミサッシ
メリットは 価格が安いうえ、加工しやすく、軽くて、サビにくい点です。そのため、戦後、日本の高度経済成長期の住宅建築の際に大量生産されました 。デメリットはその熱伝導率の高さです。樹脂の1000倍も熱を通しやすいのです。そのため、冬の外の寒さが強烈に室内に伝わってきますし、室内の暖かい空気も外へ駄々洩れ状態になります。住まいの断熱性がアルミサッシのせいで低くなってしまうと、ヒートショックの原因になります。また、結露すると、カビが発生することも多く、そのカビを食べにダニが寄ってきます。そのうちダニの温床になり、住宅の建物寿命を縮め、住む人の健康に悪影響を与えたりする可能性があります。 夏は夏で触るとやけどする位熱くなり、室内にもその熱は相当の量が伝わってきます。
②アルミ樹脂複合サッシ
メリットはアルミの優れた耐候性を活かしていることです。屋外側がアルミでできていることで、錆びや腐食などを起しにくい優れた耐候性を持つアルミの特性が発揮されます。価格が安いこともありますが、アルミが軽いということも挙げられます。樹脂だけのサッシとすると、どうしても十分な強度をだすために厚くなり、サッシが厚くなると開け閉めの際に重いと感じてしまうことになります。 サッシの室内側が樹脂でできているので、外と室内の間の熱移動を最小限にとどめてくれます。デメリットは 樹脂サッシや木製サッシと比較すると、性能が低下してしまうことです。アルミを使用しているとどうしてもその熱伝導率の高さが弱点となってしまう上、アルミサッシより価格が高くなってしまうことです。
③樹脂サッシ
断熱性能が高い点が大きなメリット。素材として熱を伝えにくいだけでなく、枠やガラスフレームを複雑な構造にして空気の部屋をつくり、さらに断熱性を高めています。断熱性が高いため、結露しにくい点もメリットです。樹脂サッシに使用されている樹脂は塩化ビニル(PVC)で、劣化、変色しにくく、強くて長持ちという特徴があります。
デメリットはあえていうなら、アルミサッシやアルミ樹脂複合サッシと比べて価格が高いこと。しかし、採用率が日本でも高まってきていることから以前よりもかなり低価格になってきました。
「樹脂を長く使っていると、ボロボロになるのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、そのようなことありません。よくプラスティックでボロボロになるのは、ポリエチレン(PE)が原材料の商品です。
樹脂サッシの原材料は建材として高強度の樹脂ポリ塩化ビニール(PVC)なので、経年にも強い材料です。
樹脂サッシを採用されていない建築会社では「樹脂サッシは長持ちしないですよ...。」とトークされている人も未だにいらっしゃるそうですが。
④木製サッシ
木製サッシには、天然素材ならではの温もりが感じられます。住宅の外観やインテリアと調和した高いデザイン性もメリットです。断熱性も樹脂サッシより高く、もちろん結露しにくいという特徴があります。また、希望のサイズに柔軟に対応できるため、大開口の窓を実現できる点もメリットです。製造段階で放出される炭酸ガス量も小さく、地球の環境にも優しいサッシ です。デメリットは 天然素材のため、どうしても風雨や紫外線に晒されると劣化します。塗料によって保護していますが、定期的に再塗装のメンテナンスは欠かせません。
また、アルミサッシや樹脂サッシよりも価格が高い点もデメリットになります。とはいえ、魅力が数段上回っていることから、個人的には、ぜひ採用したい 部材でもあります。

スーモカウンターさんがわかりやすいイラストを掲載されていたのでお借りしました。
住宅の壁に窓を取り付けるための部材を「サッシ」といいます。枠とガラスをはめ込むフレームから構成されています。その「サッシ」部分とガラスを合わせて「窓」と呼ぶことが一般的な解釈になります。
ガラスとサッシ両面で性能に関わってはきますが今回は特に「サッシ」についてお話しをさせていただきます。
サッシはその作られている素材によって次のような種類があります。
①アルミサッシ:アルミ素材でできている
②アルミ樹脂複合サッシ:外側がアルミ、室内側が樹脂でできている
③樹脂サッシ:外側も室内側も樹脂でできている
④木製サッシ:木でできている
価格は①、②、③、④の順で高くなります。

それぞれのメリット、デメリットを次にお伝えしますね。
①アルミサッシ
メリットは 価格が安いうえ、加工しやすく、軽くて、サビにくい点です。そのため、戦後、日本の高度経済成長期の住宅建築の際に大量生産されました 。デメリットはその熱伝導率の高さです。樹脂の1000倍も熱を通しやすいのです。そのため、冬の外の寒さが強烈に室内に伝わってきますし、室内の暖かい空気も外へ駄々洩れ状態になります。住まいの断熱性がアルミサッシのせいで低くなってしまうと、ヒートショックの原因になります。また、結露すると、カビが発生することも多く、そのカビを食べにダニが寄ってきます。そのうちダニの温床になり、住宅の建物寿命を縮め、住む人の健康に悪影響を与えたりする可能性があります。 夏は夏で触るとやけどする位熱くなり、室内にもその熱は相当の量が伝わってきます。

②アルミ樹脂複合サッシ
メリットはアルミの優れた耐候性を活かしていることです。屋外側がアルミでできていることで、錆びや腐食などを起しにくい優れた耐候性を持つアルミの特性が発揮されます。価格が安いこともありますが、アルミが軽いということも挙げられます。樹脂だけのサッシとすると、どうしても十分な強度をだすために厚くなり、サッシが厚くなると開け閉めの際に重いと感じてしまうことになります。 サッシの室内側が樹脂でできているので、外と室内の間の熱移動を最小限にとどめてくれます。デメリットは 樹脂サッシや木製サッシと比較すると、性能が低下してしまうことです。アルミを使用しているとどうしてもその熱伝導率の高さが弱点となってしまう上、アルミサッシより価格が高くなってしまうことです。

③樹脂サッシ
断熱性能が高い点が大きなメリット。素材として熱を伝えにくいだけでなく、枠やガラスフレームを複雑な構造にして空気の部屋をつくり、さらに断熱性を高めています。断熱性が高いため、結露しにくい点もメリットです。樹脂サッシに使用されている樹脂は塩化ビニル(PVC)で、劣化、変色しにくく、強くて長持ちという特徴があります。

デメリットはあえていうなら、アルミサッシやアルミ樹脂複合サッシと比べて価格が高いこと。しかし、採用率が日本でも高まってきていることから以前よりもかなり低価格になってきました。
「樹脂を長く使っていると、ボロボロになるのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、そのようなことありません。よくプラスティックでボロボロになるのは、ポリエチレン(PE)が原材料の商品です。

樹脂サッシの原材料は建材として高強度の樹脂ポリ塩化ビニール(PVC)なので、経年にも強い材料です。

樹脂サッシを採用されていない建築会社では「樹脂サッシは長持ちしないですよ...。」とトークされている人も未だにいらっしゃるそうですが。
④木製サッシ
木製サッシには、天然素材ならではの温もりが感じられます。住宅の外観やインテリアと調和した高いデザイン性もメリットです。断熱性も樹脂サッシより高く、もちろん結露しにくいという特徴があります。また、希望のサイズに柔軟に対応できるため、大開口の窓を実現できる点もメリットです。製造段階で放出される炭酸ガス量も小さく、地球の環境にも優しいサッシ です。デメリットは 天然素材のため、どうしても風雨や紫外線に晒されると劣化します。塗料によって保護していますが、定期的に再塗装のメンテナンスは欠かせません。
また、アルミサッシや樹脂サッシよりも価格が高い点もデメリットになります。とはいえ、魅力が数段上回っていることから、個人的には、ぜひ採用したい 部材でもあります。

ちなみ各素材の熱の通しやすさ(熱伝導率)の一覧は下記をご覧ください。やはりアルミがダントツで熱を通します。

絶対に選んではいけない窓
窓、特にサッシ部分についてお伝えしてきました。最後に「絶対に選んではいけない窓」について、お伝えして締めくくりたいと思います。
ところで最近、昭和時代がブームですね、80年代アイドルのヒット曲がカラオケでもよく歌われたり、西武園ゆうえんちが昭和レトロをイメージして、リニューアルされたり、ゴジラやウルトラマン、はたまたトップガンの続編が大ヒットしたりしています。
「エモい」というのでしょうか、とにかく懐かしく、今思えばすてきな時代です。
窓についても下の画像ような懐かしい窓を使っているモデルハウスがありました。
↓
↓
↓

この窓もかなり昭和レトロな窓ですね。平成の初期にも流行っていました。「ジャロジー窓(ルーバー窓)」という商品です。トイレや浴室の換気したい所によく使われていました。
長方形のガラスが少し重なりながら、閉じていて、ハンドルを回していくとガラスが開いていく窓です。
開いているときは風を採りこむ要素があるかも知れませんが、閉じていても、ガラスとガラスの重なり合っている部分にはいくらか隙間ができてしまう、よくわからない窓です。
サッシもアルミ素材が多いです。断熱も気密も全く無視のある意味、相当やんちゃな窓です。このような窓は製造禁止にすればよいと思いますが、建材メーカーのリクシルさん、YKKさんも未だにカタログにこの商品を載せて販売していることもものすごく不思議です。
「高断熱・高気密」を謳っていながらこの窓を製造しているのですから。


この窓を令和のこの時代にあえて採用されている建築会社さんがいることに、驚きを隠すことはできませんが、もしかしたら今流行の「昭和レトロ」を意識して採用されているのかも知れません。
あえて申し上げますが、このような窓は絶対にご自身の家には採用しないほうが良いです。家に大きな「穴」が開いているのと同じです。せっかく暖冷房した室内の空気が無計画に放出されるだけですので。たとえ、ガラスが2枚やサッシ部分が樹脂になっていたとしても、採用することはおすすめしません。