そもそもエアコンを使わないとダメなの?ストーブでも良いの?
エアコンとは和製英語で、エア・コンディショナー(Air Conditioner)というのが正式名称です。
その名の通り、エア(空気)をコンディション(調整、調和)する機械のことです。空気調和ですね、専門家はエアコンのことを「空調」なんて言ったりします。
空調には大きく分けて、暖房・冷房・除湿・加湿の4つの要素がありますが、エアコンはこの4つのうち、加湿を除いた3つの要素を1台で賄うことのできる優秀な機械なんです。
しかもその3要素については、機械のなかでダントツに光熱費を安くすることができます。
冷房に関してはエアコン以外の選択肢が見当たらないので、各種の機械を「暖房」という要素で比較をしてみます。
資料は松尾和也さんの「ホントは安いエコハウス」から拝借、
上記のように比較するとやはりエアコンがダントツの安さ。
ホットカーペットをはじめ電気をそのまま熱に変換して使用する機器は光熱費は比較すると相当高くつきます。
また、空気は熱いほど軽く、温度が高いほど上方に向かうスピードが速くなります。
ですので、ファンヒーターなどの80〜160℃で温風が出てくるものは、体を通過するので一瞬「あ〜、暖かいなぁ」と感じるかも知れませんが、すぐに2階のほうへ逃げていき、気密性の悪い住宅では屋根などの隙間からすべて出て行ってしまいます。
もっと、タチが悪いことは、暖かい空気が抜けた分だけ、住宅の下の方から戸外の冷気を室内に引き込んできます。
これが更に床を冷やしてしまうことになります。暖房を強めれば強めるほど冷気の引込は強くなってしまいます。
しかし、これは暖房器具が悪いのではなく、家の性能のせいです。
エアコンの温風はファンヒーターほど高くなく、だいたい50℃くらい、確かに暖かい空気なので上方へ行こうと空気は動きますが、気密性能を高くした住宅であれば隙間から暖かい空気が逃げていく可能性は低く、冷気を引き込んでくることもありません。
加えて、灯油を使用する開放型のファンヒーターなどは6畳まで30分も使用すると、二酸化炭素濃度は5000ppm(ビルの管理法では上限1000ppmと決められている)にも達し、健康上もかなり問題ある機械です。
ですので、「30分毎にこまめに換気してください。」と注意書きが必ず書いてあります。
エアコンさえ設置すれば、光熱費(ランニングコスト)を低くすることができ、他の暖房器具ファンヒーターやホットカーペット、コタツなど買い足す必要がなく、購入費用(イニシャルコスト)や買い替えの費用も抑えることができます。また、圧倒的に空気を汚染しません。
上記の理由から空調機器はエアコンを選択することをお勧めします。
その名の通り、エア(空気)をコンディション(調整、調和)する機械のことです。空気調和ですね、専門家はエアコンのことを「空調」なんて言ったりします。
空調には大きく分けて、暖房・冷房・除湿・加湿の4つの要素がありますが、エアコンはこの4つのうち、加湿を除いた3つの要素を1台で賄うことのできる優秀な機械なんです。
しかもその3要素については、機械のなかでダントツに光熱費を安くすることができます。
冷房に関してはエアコン以外の選択肢が見当たらないので、各種の機械を「暖房」という要素で比較をしてみます。
資料は松尾和也さんの「ホントは安いエコハウス」から拝借、

上記のように比較するとやはりエアコンがダントツの安さ。
ホットカーペットをはじめ電気をそのまま熱に変換して使用する機器は光熱費は比較すると相当高くつきます。
また、空気は熱いほど軽く、温度が高いほど上方に向かうスピードが速くなります。
ですので、ファンヒーターなどの80〜160℃で温風が出てくるものは、体を通過するので一瞬「あ〜、暖かいなぁ」と感じるかも知れませんが、すぐに2階のほうへ逃げていき、気密性の悪い住宅では屋根などの隙間からすべて出て行ってしまいます。
もっと、タチが悪いことは、暖かい空気が抜けた分だけ、住宅の下の方から戸外の冷気を室内に引き込んできます。
これが更に床を冷やしてしまうことになります。暖房を強めれば強めるほど冷気の引込は強くなってしまいます。
しかし、これは暖房器具が悪いのではなく、家の性能のせいです。
エアコンの温風はファンヒーターほど高くなく、だいたい50℃くらい、確かに暖かい空気なので上方へ行こうと空気は動きますが、気密性能を高くした住宅であれば隙間から暖かい空気が逃げていく可能性は低く、冷気を引き込んでくることもありません。
加えて、灯油を使用する開放型のファンヒーターなどは6畳まで30分も使用すると、二酸化炭素濃度は5000ppm(ビルの管理法では上限1000ppmと決められている)にも達し、健康上もかなり問題ある機械です。
ですので、「30分毎にこまめに換気してください。」と注意書きが必ず書いてあります。
エアコンさえ設置すれば、光熱費(ランニングコスト)を低くすることができ、他の暖房器具ファンヒーターやホットカーペット、コタツなど買い足す必要がなく、購入費用(イニシャルコスト)や買い替えの費用も抑えることができます。また、圧倒的に空気を汚染しません。
上記の理由から空調機器はエアコンを選択することをお勧めします。
なぜ夏より冬のほうが電気代が高くなるの?

図を見ていただいても一目瞭然ですが、夏よりも冬の電力消費は大きいです。
次に、家庭のエネルギー消費を用途別に見てみます。
2018年度におけるシェアは、動力・照明他が最も大きく、給湯、暖房、厨房、冷房と続きます。
1965年度と比較すると、動力・照明用のシェアが増加しました。これは、家電機器の普及や大型化、多様化によるものと見られています。また、エアコンの普及により、冷房のシェアも増加しています。が、圧倒的に暖房で消費するエネルギーの量は冷房と比較しても相当大きいです。

エネルギー源をひも解いてみても、現在では主要なエネルギー源は電気です。

一日のうち使っている時間が同じだとしても、冬のほうがどうしても高くなってしまいます。いったいなぜなのでしょうか?
これ答えはかなり単純でして、エアコンは設定温度と室温に差があるほど消費電力量が増え、電気料金も上がるためです。
環境省の「建築物環境衛生管理基準」では、室温を「18~28℃」の範囲に設定するように推奨されています。
(令和4年の4月からは最低室温が17℃から18℃にあげられました。これはWHOの推奨最低室温が18℃とされた関係です)
仮に夏場の外気温が35℃であったとします。エアコンの温度を推奨値の上限である28℃に設定すると、温度差は約7℃です。
一方冬場に外気温が0℃であった場合、推奨値の下限である18℃にあわせてエアコンを設定すると、温度差は18℃にもなります。冬場に氷点下になる地域も多く、実際はもっと温度差が開く可能性もありますが、ちなみに今年の千葉市の最低気温は、1月22日(土)の朝7時8分に記録した「-0.4℃」でした。(気象庁データより)
冬は夏場より10℃以上もの気温差を埋めるために空調のエアコンが頑張って
います。そのことが冬のほうが電気代が高くなる理由です。
そもそも家の中と外との温度差をもっと大きくすれば、(これを「自然温度差」といいますが、このことについては次回に詳しくお話しします。)
もともとの無暖房状態でも室内がそれなりの温度を保てれば電気代をもっと削減できます。
これがいわゆる「高断熱・高気密」が大切な理由の一つでもあります。
これ答えはかなり単純でして、エアコンは設定温度と室温に差があるほど消費電力量が増え、電気料金も上がるためです。
環境省の「建築物環境衛生管理基準」では、室温を「18~28℃」の範囲に設定するように推奨されています。
(令和4年の4月からは最低室温が17℃から18℃にあげられました。これはWHOの推奨最低室温が18℃とされた関係です)
仮に夏場の外気温が35℃であったとします。エアコンの温度を推奨値の上限である28℃に設定すると、温度差は約7℃です。
一方冬場に外気温が0℃であった場合、推奨値の下限である18℃にあわせてエアコンを設定すると、温度差は18℃にもなります。冬場に氷点下になる地域も多く、実際はもっと温度差が開く可能性もありますが、ちなみに今年の千葉市の最低気温は、1月22日(土)の朝7時8分に記録した「-0.4℃」でした。(気象庁データより)
冬は夏場より10℃以上もの気温差を埋めるために空調のエアコンが頑張って
います。そのことが冬のほうが電気代が高くなる理由です。
そもそも家の中と外との温度差をもっと大きくすれば、(これを「自然温度差」といいますが、このことについては次回に詳しくお話しします。)
もともとの無暖房状態でも室内がそれなりの温度を保てれば電気代をもっと削減できます。
これがいわゆる「高断熱・高気密」が大切な理由の一つでもあります。
エアコンの選定方法
新築の住宅を建てたときどれくらいの容量のエアコンを設置すればよいのでしょうか?
家電量販店に行き、販売の方に相談するとだいたいこのようなやり取りになります。
「どちらのお部屋に設置されますか?」
「リビングに設置したいです」
「リビングは何帖ありますか?」
「はい、LDKなので25帖くらいの大きさです」
「では、26帖用のエアコン付けたほうが安心ですね!」
R+house八千代・幕張・柏では1階に1台、2階に1台のエアコン設置をお勧めしています。
1階に設置するエアコンはおもに暖房用で冬に稼働させ家全体を暖めます、2階に設置するエアコンは夏に稼働させ、家全体を冷やすようにします。
と言っても、業務用の26畳用や29畳用のエアコンをフル稼働させて全館空調をする訳ではありません。
私たちR+house 八千代・幕張・柏の家は『14畳用のエアコン1台で家全体を空調できる家』です。
例えば、29畳用のエアコンと14畳用では定価で20万円以上違います。もちろん電気料金もかなり違ってきます。
なるべく初期費用とランニングコストを抑えて、1年中快適に暮らしていただきたいです。
そこで必要になるのが、その家の「必要暖房能力」の計算です。
家全体又は設置するお部屋の暖房負荷を計算し、14畳用のエアコンでも快適に暮らして頂けるかを確かめるのです。
暖房負荷とは、暖房を一切使用せず内部発熱もない状態で室温が18℃を保てる家だとします。
その家を24℃にする為につぎ込む暖房エネルギーの事。
すなわち、投入しなければいけない暖房エネルギーの事を暖房負荷といいます。
言葉ではなかなか伝わらないので、打合わせ中の我孫子市で建築計画中のY様のお宅で暖房負荷の計算をしてみたいと思います。
まず、この計算式をご覧ください。
こちらも松尾和也さんの「ホントは安いエコハウス」から引用させていただきました。
この計算式で、Y様のお家の必要暖房能力を計算してみます。
Y様邸
Q値 1.5 W/㎡・K (間取り・仕様より計算)
C値 0.2 ㎠/㎡ (弊社平均 C値 0.2~0.5㎠/㎡)
床面積89.43 ㎡ (今回は1階、2階あわせた家全体の床面積です)
設定室温 24℃ (寒さに弱い方でも温かいと感じる温度にエアコンを設定)
年間最低気温 -0.4℃(今年記録した千葉市の最低気温 1月22日午前7時8分)
※今回は内部発熱(人体から発生する熱や家電製品から発する熱)を考慮しておりません
Q値とは、熱損失係数のことです、家全体から出ていく熱量を示す指標です
C値とは、隙間相当面積のことです、家の隙間量を表す指標
上記の条件で、計算してみると
(1.5+(0.2/10))×89.43×(24-(-0.4)) = 3535w
Y様邸の1棟全体での必要暖房能力は 3.5kwあれば一番寒い日時でも対応できるということです。
今回、採用するエアコンは富士通エアコン Zシリーズの14畳用です。
暖房の定格能力、5.0kw、最大暖房能力に関しては12.0kwありますので、機種の選定としては、今回まったく問題ないことがわかります。家全体を14帖用のエアコン1台で暖房できちゃうということです。
※冷房に関しては日射遮蔽等の条件も加味する必要があり、今回はあくまでも暖房としての容量を計算しています。
ここからが今回一番お伝えしたいことなのですが、「エアコン1台で全館空調できます!」と宣伝している建築会社さんが増えていますが、このように「暖房負荷の計算」をしている会社をあまり聞いたことがありません。
ですので、みなさんにお伝えしたいことは今、建築を検討している会社の担当さんに次回行かれるとき、又は電話で次のように聞いてみてください。
「御社は暖房負荷の計算されていますか?」
「わたしの家に設置するべきエアコンはどのメーカーの何帖用ですか?」
ここで正々堂々としっかり暖房負荷の計算して、必要なエアコンを選定、そして最適なエアコンを指定してくれる建築会社さんであれば非常に良心的だと思います。
ここまでやってくれる建築会社さんであれば当然に断熱にも真剣に取り組み、また気密測定もしっかりと全棟やってくれると思います。
きっと生涯にわたって快適な家づくりを託せるパートナー会社になるでしょう。
*『エアコン1台で全館空調』するためには 他にも様々な条件があり、すべての条件を満たすことで、 1年中快適に暮らせる家になります。
必要暖房能力以上のエアコンを使用すれば大丈夫 という事ではございませんのでくれぐれもご注意下さい。
家電量販店に行き、販売の方に相談するとだいたいこのようなやり取りになります。
「どちらのお部屋に設置されますか?」
「リビングに設置したいです」
「リビングは何帖ありますか?」
「はい、LDKなので25帖くらいの大きさです」
「では、26帖用のエアコン付けたほうが安心ですね!」
R+house八千代・幕張・柏では1階に1台、2階に1台のエアコン設置をお勧めしています。
1階に設置するエアコンはおもに暖房用で冬に稼働させ家全体を暖めます、2階に設置するエアコンは夏に稼働させ、家全体を冷やすようにします。
と言っても、業務用の26畳用や29畳用のエアコンをフル稼働させて全館空調をする訳ではありません。
私たちR+house 八千代・幕張・柏の家は『14畳用のエアコン1台で家全体を空調できる家』です。
例えば、29畳用のエアコンと14畳用では定価で20万円以上違います。もちろん電気料金もかなり違ってきます。
なるべく初期費用とランニングコストを抑えて、1年中快適に暮らしていただきたいです。
そこで必要になるのが、その家の「必要暖房能力」の計算です。
家全体又は設置するお部屋の暖房負荷を計算し、14畳用のエアコンでも快適に暮らして頂けるかを確かめるのです。
暖房負荷とは、暖房を一切使用せず内部発熱もない状態で室温が18℃を保てる家だとします。
その家を24℃にする為につぎ込む暖房エネルギーの事。
すなわち、投入しなければいけない暖房エネルギーの事を暖房負荷といいます。
言葉ではなかなか伝わらないので、打合わせ中の我孫子市で建築計画中のY様のお宅で暖房負荷の計算をしてみたいと思います。
まず、この計算式をご覧ください。

こちらも松尾和也さんの「ホントは安いエコハウス」から引用させていただきました。
この計算式で、Y様のお家の必要暖房能力を計算してみます。
Y様邸
Q値 1.5 W/㎡・K (間取り・仕様より計算)
C値 0.2 ㎠/㎡ (弊社平均 C値 0.2~0.5㎠/㎡)
床面積89.43 ㎡ (今回は1階、2階あわせた家全体の床面積です)
設定室温 24℃ (寒さに弱い方でも温かいと感じる温度にエアコンを設定)
年間最低気温 -0.4℃(今年記録した千葉市の最低気温 1月22日午前7時8分)
※今回は内部発熱(人体から発生する熱や家電製品から発する熱)を考慮しておりません
Q値とは、熱損失係数のことです、家全体から出ていく熱量を示す指標です
C値とは、隙間相当面積のことです、家の隙間量を表す指標
上記の条件で、計算してみると
(1.5+(0.2/10))×89.43×(24-(-0.4)) = 3535w
Y様邸の1棟全体での必要暖房能力は 3.5kwあれば一番寒い日時でも対応できるということです。
今回、採用するエアコンは富士通エアコン Zシリーズの14畳用です。

暖房の定格能力、5.0kw、最大暖房能力に関しては12.0kwありますので、機種の選定としては、今回まったく問題ないことがわかります。家全体を14帖用のエアコン1台で暖房できちゃうということです。
※冷房に関しては日射遮蔽等の条件も加味する必要があり、今回はあくまでも暖房としての容量を計算しています。
ここからが今回一番お伝えしたいことなのですが、「エアコン1台で全館空調できます!」と宣伝している建築会社さんが増えていますが、このように「暖房負荷の計算」をしている会社をあまり聞いたことがありません。
ですので、みなさんにお伝えしたいことは今、建築を検討している会社の担当さんに次回行かれるとき、又は電話で次のように聞いてみてください。
「御社は暖房負荷の計算されていますか?」
「わたしの家に設置するべきエアコンはどのメーカーの何帖用ですか?」
ここで正々堂々としっかり暖房負荷の計算して、必要なエアコンを選定、そして最適なエアコンを指定してくれる建築会社さんであれば非常に良心的だと思います。
ここまでやってくれる建築会社さんであれば当然に断熱にも真剣に取り組み、また気密測定もしっかりと全棟やってくれると思います。
きっと生涯にわたって快適な家づくりを託せるパートナー会社になるでしょう。
*『エアコン1台で全館空調』するためには 他にも様々な条件があり、すべての条件を満たすことで、 1年中快適に暮らせる家になります。
必要暖房能力以上のエアコンを使用すれば大丈夫 という事ではございませんのでくれぐれもご注意下さい。