こんにちは。柏たなかstudioの松尾です。

猫と暮らす家についてインテリアのお打合せの際に、必ずお聞きしている事があります。
猫種、頭数、オスかメスか、年齢、そしてジャンプ力です。
犬と暮らす家の場合は、お聞きするのは犬種と頭数ぐらいなのですが、猫の場合オスなのかメスなのかと、ジャンプ力でインテリア計画に影響するので、次第にお聞きする様になりました。
と言うのも、オスの場合のトイレ事情、行動パターンがメスと異なるのです。具体的には、オスはトイレ周りが汚れ易く、脱走リスクがメスより高い場合があるからです。

インテリア計画としてはトイレの床と壁仕上げを掃除し易いものにしたり、内玄関に脱走防止ゲートなど、対策した方が良いかなどを確認します。
ある物件は、仮住まい中に猫ちゃん(オス)が2度も脱走してしまい何週間も行方不明で、とても心配しました。動物専門の探偵に依頼したら1週間ぐらいでご自宅の近所で見つかったそうで、心底ホッとした記憶があります。

ジャンプ力については、cat stepの間隔に関係したり登って欲しくない場所の足がかりになりそうな、モノのレイアウトに影響します。
具体的には、cat stepのファーストステップの高さや、キッチンの換気扇の庇に乗れなくする為に、ダイニングテーブルの配置を考慮したり、キッチン周りに入ってこない様、ゲートなどが付けられる場所があるかどうかを確認します。
ちなみにジャンプ力はメジャーで測ってくださいと言う訳では無く、ひとっ跳びでどこに乗れるかをお伺いしています。運動神経の優れた猫ちゃんだと、キッチンのワークトップに足掛かり無しで乗れるので、アイランドキッチンの時は、換気扇の庇に乗られる覚悟をお願いした事もあります。

あとウッカリしがちなのがエアコンで、cat stepの導線付近にエアコンがあると乗られてしまうのでここも注意ポイントです。

また多頭の場合は体重もお伺いしています。cat step等の長さや固定金具の耐荷重を検討するのに必要だからなのですが、昔多頭飼いでお風呂の風呂蓋に一緒に乗るのが好きな猫ちゃんの物件で、メーカーに風呂蓋の耐荷重を確認したら「その様な想定で風呂蓋を計画していないので分からない」と言われた事がありごもっともと思いつつ、笑ってしまいました。 話がそれましたが猫と暮らす家の場合は、他のペットと違い猫の存在感があると言いますか、気を配る所がちょっと違う、というお話でした。猫ちゃんそれぞれ個性があるので、どんなコかお話を伺うのが毎回とても楽しいです。それではまた。
参照：大建工業株式会社 ねこシェルフ
参照：カツデンアーキテック株式会社 ねこのま